映画【アフターマス】感想 飛行機事故の被害者遺族をシュワちゃんが熱演
こんにちは😃ごんピクシーです^_^
今日紹介する映画は【アフターマス】です。シュワルツェネッガー主演ですが、アクションは無く、飛行機事故によって家族を失った男と、事故の原因とされる管制官の男 それぞれ心に傷を負った二人を軸に、重いテーマを描いた作品です。さて、どうだったでしょうか。
【アフターマス】
演出見事度 90
泣ける度 80
オススメ度 80
総合 82点
私は怒ってます。
なぜこんなに見応えのある映画が、全国で上映館10館以下なのか❗
もう、シュワちゃんじゃ客はとれないと思ってるんですか❗
シュワルツェネッガーといえば、やっぱりアクションだったり、ターミネーターの様な無表情で、とにかく屈強な男のイメージがありますが、今回はもうすぐおじいちゃんになる予定の初老の男。
体つきもだらしなく、もはやちょっと太り気味です。(役作りで太ったのかな)
もともと演技力に定評があるわけじゃないので、全く期待していませんでしたが
「あれ、シュワちゃんってこんなに上手かったっけ。」
と、観ていて何回か思いました。
演出も見事です。
まず、ローマン(シュワルツェネッガー)が空港の窓口で到着予定の便について聞いた後、奥の部屋に案内される時に一人の男とすれ違います。
まだ何も知らないローマンと、全てを聞かされた男。セリフは無く、すれ違うだけなのに
「あー、彼はもう飛行機が落ちたって知らされたんだ。」
と観客にはわかる演出でした。
その後、ローマンも飛行機事故の詳細を聞かされますが、ここも良かった。
すぐに泣き叫んだり、暴れたりせず呆然とし、さけび声は隣の部屋からしてきます。
監督は全てを描くのではなく、観客に想像させる演出を意図的にやってるんだなと思いました。
隣の部屋で何が起こっているのか。見せなくても、ちょっと声が漏れてくるだけで簡単にわかりますからね。
構成も見事です。
最初にローマンのパートをやって、その後、少し戻って今度は管制官のジェイク(スクート・マクネイリー)のパートをやります。
これにより、この物語はこの二人を軸に進んでいきますよと示してくれています。
私は最初、飛行機事故の原因を会社が隠蔽し、それをシュワちゃんが暴いていく物語だと思っていました。
だから、ジャンルとしてはミステリーなのかなと。
でも今回、ミステリー要素はほとんど無く、二人の男の心情を丁寧に描いています。
そして、ラスト10分の衝撃の展開へと続きます。
ここでの演出も素晴らしい。
家族とは何かという事を、写真をうまく使って表現しています。
さらに、ラスト5分。
ここは、よーく見てないと見逃しそうな位一瞬何かが映ります。
「あれ?今のもしかして」
「あー、やっぱりそうなるのか。」
そして、最後の決断へと続くのです。
役者の演技と監督の演出 この二つが見事な相乗効果を生み、素晴らしい映画に仕上がっています。