映画【15時17分、パリ行き】感想 実話を本人が演じた究極のリアル
こんにちは😃ごんピクシーです(^_^)。
クリント・イーストウッド監督最新作【15時17分、パリ行き】はとんでもない手法で撮影された作品です。好き嫌いが分かれるところですがどうだったでしょう。
【15時17分、パリ行き】
2018年3月1日公開
新しい試み度 90
オススメ度 75
総合 80点
2015年に起きたパリ行きの特急列車内で554人の乗客をターゲットにした無差別テロが発生。極限の恐怖と緊張感の中、武装した犯人に立ち向かったのは、ヨーロッパを旅行中だった3人の若者だった。なぜ、ごく普通の若者が命を捨てる覚悟で犯人に立ち向かえたのか?
この映画くせがすごい❗
どんなくせかって、主演の3人は当事者本人たちがそのまま演じてるっていうことです。
事件当時の自分を自分が演じるって今までありませんでしたよね。
これをやった監督がクリント・イーストウッドっていうんだから、さらに驚きです。
あなた87歳にしてまだこんなリスキーな方法で映画を撮るんですか⁉
これがぽっと出の若手監督なら
「へぇー、大胆な演出する監督だなぁ。」
で終わるんですけど、もうとっくに成功を収めたクリントがやっちゃうんだから参りますよ。
肝心の内容はどうだったか❓
実は観る前に、結構レビューで言われてるのを目にしていました。
「面白くない。」
「思ってたのと違う。」
「旅行のパートが長く退屈。」etc。
だいたいがマイナス評価です。
それを聞いて私は思いました。
逆に観たい❗ と。
結果的にそれが良かったんですね。マイナス評価を聞いていたので自分の中の期待値を下げて観ることができました。
まるでホームビデオを見させられてる様な、たわいもない会話とのんびりとした映像。
普通に考えれば退屈ですよ。普通なら。
でもよ〜く観ると、そのたわいもない会話の中に重要な事が隠れてたり、なぜ、普通の若者がテロに立ち向かえたかがわかる仕組みになっているのです。
それがわかってると退屈してる暇がありません。
さらに、この先に事件が待ってるんですから、のんびりした映像なのにどこか気を抜けない感じがして見入ってしまいます。
この映画の1番の見どころは、何と言ってもラストのテロを阻止するシーンです。
それ以外は長い前フリだと言っても過言ではありません。
散々見せられた平和なシーンから、徐々に事件へと近づき、そして一気に緊迫した展開に。
この辺りも監督のうまさが光ります。
無駄に盛り上げようとせず、淡々と描いていて、それでも必死に戦うスペンサーを応援したくなって、観てる間中ずっと身体に力が入りっぱなしになりました。
「あっ❗」
「うっ❗」
「危ない❗」
「頑張れ❗スペンサー❗」
その後、撃たれた人を救護します。
いやいや、あなたも血だらけですよ、スペンサー。
このやりとりも後で知ったんですけど、撃たれた人も本人出演なんですよ。
信じられますか❓撃たれた本人が本人役で出演ですよ(笑)
まったくもって、今までの映画の常識を無視したこの手法。
批判の声も聞きましたが、この手法のおかげで超リアルな映像になったわけです。
87歳のクリントが提示した新たな映画の可能性。一度は観た方がいいです。オススメです。
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