映画【しあわせの絵の具 愛を描く人 モード・ルイス】感想 サリー・ホーキンスが完璧にモードになりきる
こんにちは😃ごんピクシーです(^_^)。
今日紹介する映画は、カナダの女性画家モード・ルイスと、彼女の夫エベレットの半生を描いた作品【しあわせの絵の具 愛を描く人 モード・ルイス】です。
【しあわせの絵の具 愛を描く人 モード・ルイス】
2018年3月3日公開
泣ける度 80
大人にオススメ度 90
総合 79点
家政婦募集の広告を張り出したエベレット(イーサン・ホーク)。それに興味を抱き、彼が暮らす小屋に押しかけるモード(サリー・ホーキンス)。2人の生活はトラブル続きだったが、はみ出し者の2人はやがて互いに認め合っていく。
モードが部屋の壁に描いた絵を気に入ったサンドラ(カリ・マチェット)が絵の製作を依頼。やがてモードの絵は評判を呼び、ニクソン大統領が買いに来るまでになるが……。
最近、サリー・ホーキンスの作品をよく観ております。
【シェイプ・オブ・ウォーター】はアカデミー作品賞を受賞したし、主演女優賞も【スリー・ビルボード】のフランシス・マクドーマンドとサリー・ホーキンスのどっちが取ってもおかしくないほど接戦でした。
【シェイプ・オブ・ウォーター】レビュー参照
【スリー・ビルボード】レビュー参照
個人的にはシェイプよりもこちらの作品の方が好きだし、サリーの演技も完全にモードになりきってた様に感じました。
最初の涙腺崩壊ポイントは意外と早い段階で訪れます。
なんとか家政婦として仮採用されたモードですが、エベレットは何も指示してくれません。だから何もしないでいたら、怒って『出て行けー』と言われてしまいます。
泣きながら出て行くモード。
でも次の日、エベレットが起きて二階から降りてくると、何食わぬ顔で床を掃除しているモードが。
この時のエベレットのなんとも言えない表情と、モードの健気な姿に思わずウルウルしてしまいました。
この映画はモード・ルイスの物語 ではなく、モードとエベレット 2人の夫婦の話なんですね。
だから、エベレット役もすごく大事な訳で、イーサン・ホークがこれまたとても良かったんです。
私の中ではイーサン・ホークは2枚目俳優のイメージだったけど、今回はめちゃくちゃガサツで、愛を知らずに今まで1人で生きてきた感があってエベレット役にぴったりでした。
そんな2人ですが、モードは何度も心が折れそうになるのをギリギリで耐えていたのに、途中エベレットがあまりにもひどい事を言います。
『お前を抱くくらいなら木の方がマシだ!』
えっ!木?
おい!エベレット!木と人間を比べるなよ❗
さすがにこれを言われたらモードの心も折れちゃうんじゃないか?
……。
折れない❗
モード選手、まだ試合を諦めません。
悲しみを絵を描く事で和らげます。
もしかしたら、そのおかげで心に響く絵が描けているのかも知れません。
その後、さらにひどい事を言うエベレットですが、不器用ながらもやっといい事をしてくれるところが最大の見どころです。
『自分、不器用ですから。』
と言ったかどうかは定かではありません。
マイナス点は、ちょっとずつ絵が売れ始めてから有名になるまでが早く、ニクソン大統領のくだりはもうちょっと長く見せてくれても良かったのになと思いました。
でも、気になったのはそのくらいで、あとは本当に素晴らしかったです。
特にラストのエベレットの表情。
深い余韻に浸れます。
大人の味わい深い演出で見事だと思いました。
イーサン・ホーク主演の【生きてこそ】こちらもどうぞ。