映画【ハクソー・リッジ】感想 戦争の悲惨さをリアルに再現したメル・ギブソン監督 渾身の作品
こんにちは😃ごんピクシーです^_^
メル・ギブソン監督最新作【ハクソー・リッジ】を見てきました。
リアル描写なので、目を背けたくなる場面もあるけど、若い人にこそ観てもらいたい作品です。
【ハクソー・リッジ】
リアル度 95
オススメ度 85
びっくりポイント2回
総合 86点
第2次世界大戦の激戦地《ハクソーリッジ》で、武器を持たずに、たった1人で75人の命を救った男の実話から生まれた衝撃作。
プライベートでは、何かとお騒がせなメルギブソン。しかし、監督としては超一流である事を、証明してくれました。
まず、前半の山場である裁判のシーン。
すでに、ここまでの心情描写、特に主人公のデズモンド(アンドリュー・ガーフィールド)がどういう人物なのかを、丁寧に描いているので、バッチリ感情移入できます。
思いがけない人からの手助けで、武器を持たずに戦場に行くことが認められた時、目頭が熱くなりました。
ここまでで、一本映画が出来るんじゃないかと思ったくらいです。
そして後半は、いよいよハクソーリッジでの戦いになります。
ここからが凄かった。
とにかくリアル。
あっと言う間に激戦になり、死体の山が増えていきます。
それに加えて、すでに先発部隊が6回登って、6回撃退されていたので、そこら中死体だらけ。
観客にまで、血生臭さが伝わる様な、雰囲気と緊迫感を上手く作り出しています。
ここで私は、不思議な感覚になりました。
普通、戦争物の映画を観る時、主人公側の目線で観るものです。
が、今回敵は日本。主人公たちに頑張ってもらいたいけど、日本兵も死んでほしくない。
見ていて、ただただ切ない。
『なんで殺しあってんだよ。同じ人間なのに!』
実は、ここに監督メルギブソンのセンスを感じとりました。
日本人が見ても心を痛めない様に、日本兵が撃たれるシーンは、少し遠目で、顔が認識できない様な撮り方を多くしてました。
日本人指揮官のハラキリのシーン これ、映画としては別に無くてもいいんですよ。絶対、日本人に配慮して入れたと思いました。
いよいよ、ハクソーリッジ陥落かという所で、日本人の捨て身の総攻撃。これにより、アメリカ軍はまたも撤退を強いられます。
そして、ここからがこの映画が他と違うところ。
デズモンドによる人名救助が始まります。
どうやって、負傷者をたった1人であの崖から降ろすのか?
ここで、序盤に出てくるブラジャーのくだりが生きてきます。このあたりの細かいところも上手いです。
私が1番好きなシーンは、デズモンドの人名救助に気付いた人が上官に報告するひとコマ。
『次々と崖から負傷者が降ろされています。現在17名。内2人は日本兵ですが。』
そうです。デズモンドは敵味方関係なく、負傷者を助けてるんです。
《まじか》
凄く感動的な流れなのに、思わず笑っちゃいました。
でもここが、監督が1番伝えたいポイントなんですね。
殺し合いの中で、人を助ける行為を見せる事で、殺し合いの無意味さを伝えている。
誰もが見るべき素晴らしい反戦映画だと思います。
途中、2回ほど、びっくりするところがありますので、油断しない様にしてご覧ください。