映画【未来を生きる君たちへ】感想レビュー 復讐する事の無意味さを丁寧に描いた良作
こんにちは😃ごんピクシーです(^_^)。
今日紹介する作品は、デンマークを舞台に、理不尽な暴力に対する「復讐」と「赦し」を描いた良作【未来を生きる君たちへ】です。
【未来を生きる君たちへ】
2010年 日本公開2011年8月
中高生にオススメ度 90
大人にオススメ度 80
総合 75点
少年エアリスは、いじめられていたところを転校生のクリスチャンに助けられ仲良くなる。
エアリスの父アントンが医師として働くアフリカの難民キャンプから帰国し、2人の息子とクリスチャンを連れて出かけるが、子供同士の喧嘩が原因でアントンが殴られてしまう。
その事が許さないクリスチャンは相手の職場を突き止め、相手の車を爆破する計画を立てる。
この映画が一貫して訴えているテーマは
復讐する事の無意味さ
です。そして同時に
相手を赦す事の尊さ
も教えてくれます。
それも、説教くさい事は一切言わず、普通の人が感じる憤りや、悩み、不安などを、それぞれの生活の中で表現しているのです。
主な登場人物は、医師のアントン、その息子のエリアス、転校生のクリスチャンなんですが、私はクリスチャンの考え方が1番しっくりきます。
やられたらやり返す!
そうしないといつまでたっても舐められっぱなしだ!
という考え。
実際、エリアスはクリスチャンのこの考え方によって救われます。
クリスチャンがいじめっ子を棒でボコボコにしたことで問題にはなったが、結果いじめはなくなったからです。
このことでクリスチャンは自分の考えが正しいと強く思うのです。
それなのに
それなのにです。
エリアスの父アントンは、不条理に殴られてもやり返さない。
やり返さない姿を子供たちに見せる事で、報復しない強さを伝えようとしますが、クリスチャンは納得しません。
私も納得してません❗️。
しかし、アントンも難民キャンプでの不条理な暴力がはびこる現状に、実は苦しんでいたのです。
アントンが抱える悩みの大きさに比べたら、ちょっと殴られたとか、そんなことはどうでもいい事なんだなとわかります。
こういった気付きを、言葉ではなく、状況で伝えてくれているのがこの映画の1番の魅力なのではないでしょうか。
その後に起こる大事件によって、ようやくクリスチャンも、自分の行いの愚かさに気付きます。
と同時に、
自分の愚かな行いを赦される事で、赦しの大切さも学ぶのです。
例えば、車で前に割り込まれたとか、そういう些細な事ですぐにイラついちゃう って人にオススメな映画です。